2006年1月8日(日)18:40

議長国オーストリアはEU憲法論議の活性化をはかる意向

ベルリン/ウィーン(AP)

オーストリアはEU共通の欧州憲法の問題をEU議長任期中の中心課題とする意向である。ヴォルフガング・シュッセル首相は日曜夜のドイツ第二放送(ZDF)の番組『ベルリン・ディレクト』Berlin direkt のインタビューで、「私たちは憲法論議を新たに開始することを決意した」と述べた。

「新しい憲法は、多くの条約の寄せ集めという現行体制より良い」。前提条件は、すべてのEU加盟国が国民との間でEUに関する真剣な議論を再開することである。「EUの目標や境界、私たちの来し方だけでなく、私たちの目指す機構制度について」、とシュッセル首相は語った。

シュッセル首相の称賛はドイツのアンゲラ・メルケル首相に向けられた。「ドイツはEUの舞台に力強く戻ってきた。メルケル新首相は主要人物の一人になった。12月のブリュッセル首脳会議では主役だったかもしれない」。次期7年間の予算案に合意できたのは主にメルケル首相の功績である。「そしてこれで私たちが欧州の将来に関する議論を再開する前提ができた」、とシュッセル首相は語った。

シュッセル首相はEU拡大では欧州連合に過重な負担を求めない意向を示した。ブルガリアとルーマニアの加盟は決定済みであり、バルカン半島には「明確なEU展望」が与えられた。しかしトルコは別問題である。「私たちは交渉を開始するが、最終的にどのような結果になるかは分からない」、と首相は述べた。

オーストリアのフーベルト・ゴアバッハ副首相は日曜日ウィーンで新聞記者を前に、EU憲法の議論について同様の発言を行った。副首相はEU各国に対し、昨年フランスとオランダの国民投票で否決された憲法条文に再び手を入れるよう呼びかけた。「私たちは出発点に立ち戻り、EUの権限分割を新たに規定しなおす必要がある」と述べ、すべてをブリュッセルのEUが決めるのではなく、加盟国と地域に一層の権限を認めるよう主張した。

原題:Oesterreich will Frage nach EU-Verfassung neu beleben




トップへ戻る